中国の歴史に名を残す美女といえば、楊貴妃を思い浮かべるかたも多いと思います。なめらかな白肌はシミ1つなく、内側からピンク色の血色が透き通っていたんだとか。豊満なボディ、全身から漂う甘い香りなど、傾国の美女とよばれたのも納得のエピソードが数々残っています。
美への執着も相当なもので、美容のために好んで食べたといわれる物がいろいろあります。そこで今回は、国際中医薬膳師の筆者が、美肌になれる薬膳食材をご紹介します。
肌がぷるぷるになる潤い食材
薬膳には、“生津(セイシン)”や“潤肺(ジュンパイ)”という、肌を潤し、体内の水分を調整する食材があります。白きくらげ、百合根、れんこん、はちみつ、杏仁などが代表的な食材です。
楊貴妃が愛したといわれる白きくらげは、薬膳の定番食材。スイーツとして好んでいたそうでレシピが残っています。今でも台湾スイーツなどにもよく使われ、美肌食材として中華圏で有名です。
高価な化粧品を一生懸命使ってみてもお肌の潤いが足りない……。こんな時は内側から試してみてはいかがでしょう。
つや肌になれる食材
顔色UP、お肌にツヤを与えてくれる“補血(ほけつ)”の食材は、アーモンド、カシューナッツなどナッツ類がオススメ。ビタミンEが豊富なことで、現代の女性も美のおやつとして人気ですが、薬膳ではつや肌食材です。
美と権力への執着心が強かったといわれる西大后が愛したのが「くるみ」。健脳食材としても知られ、美しく賢い現代のキャリアウーマンにぴったりではないでしょうか。
西大后は70代を過ぎても、シミひとつない白肌だったそうですよ。
いつまでも若々しい肌を保つ食材
“補腎(ほじん)”の効能を持つ食材は、アンチエイジング全般に◎。ブラックフードやうなぎ、えび、すっぽんなどの滋養食は補腎のものが多いです。
なまこや貝柱など高級食材が多く、宮廷料理に出されていたのではないでしょうか。不老不死や永遠の若さが求められた時代。黒い食べ物や滋養食で、エイジングケアをしていたのかもしれないですね。
肌荒れ知らずでいられる食材
東洋医学では肌荒れは「滞り」が原因と考えられ、気や血の巡りを良くするものは肌荒れした時に良いといわれています。“理気(りき)”の効果を持つ香味野菜、柑橘類などの香りがある食材がおススメです。
理気の効果がある金木犀のお酒が、桂花陳酒(けいかちんしゅ)。楊貴妃のために作られたという説もあり、美容のために愛飲したお酒です。
ジメジメした梅雨の夜長に、薫り高い桂花陳酒でしっとり過ごしてみてはいかがですか?
サプリメントやテクノロジーもない時代、食物から得られる美容効果は大きかったと思います。高機能コスメや美容理論と併用して、食材の効果を取り入れれば最強かも!? 絶世の美女が愛した食材をぜひ参考にしてくださいね。
(紅華堂主宰・国際中医薬膳師・坂本 雅代)
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